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ラプセキからは今夜の宿泊地であるチャナッカレを通り過ぎ1時間くらい走った。周りの景色は畑と丘、という風に変わってきた。遠くに尖塔(ミナレット)が見える。どの街にも必ずモスクがあるのがわかる。真っ直ぐにのびる道を走り続けてやっと到着。
トゥルワ(トロイ)トロイの叙事詩を知らなくても「トロイの木馬」という言葉は知っているんじゃないかな。コンピューター・ウイルスの名前にもなっているけどね。私も詳しくないので、概略だけ言うと…(ほんとに概略ね)トロイ戦争が舞台の話。発端がトロイの王子がスパルタの王の奥さんを奪ってしまったことにある。奪われた夫は妻奪還のためにギリシア軍を率いて戦争を挑む。トロイの王子は長い戦争の後に倒されるんだけど、トロイはなかなか陥落しない。そこで、ギリシア軍は諦めたふりをして、一人の生け贄と木馬を神様への貢物として残してその地を去った。トロイ兵は戦争が終わったことを祝して、その木馬を城内に入れてから宴会を始めた。そして、みんな酔っ払っちゃって寝静まったところへ、木馬の中からたくさんのギリシア兵が出てきて、難攻不落のトロイはアッというまに陥落し、奥さんは王様のもとへ戻りましたとさ。っていう話。
コンピューター・ウイルスの命名も、中にいったん入ってからワーっと悪さをするからかな?今年(2004年)に日本公開のブラッド・ピットの映画「トロイ」がある。ぜひ見てみようと思う。(余談でした)
ここもチケットはトプカプ宮殿同様ゲートを通って自分でスタンプするものだった。

前回の旅行で私は下痢に襲われてここを半分以降は朦朧とした意識の中で見学した。当然木馬に登ることも成らなかった。なので、今回の旅行を計画する初期段階では「ジャンさんに会うこと」「トロイの見学」だけを目的に置いていたくらい。気合が入っちゃってるわけですな。やっぱり上って写真をパチリ(写真右)。窓の向かって左側が私。
階段梯子を登るとまず1層目の部屋。そして、もう一層登ると(写真下)のような一層目よりも小さな部屋がある。これはあくまでも伝説をもとに再現されたものなのだけどね。跳ね上げるタイプの窓がある。

春の木馬、だな。サクラの花が咲いていた。日陰に入るとフリースを着ていても肌寒い。このトロイはとても風の強いところでもあるので、春とは言っても風は冷たいのだ。
どこに行ってもネコがいる。それが良く餌を観光客からもらうのか、人なつっこいというか…妙にかわいい。日本のネコよりも顔が丸くて体つきがコロンとしている。だけど太っているわけではないようなのだ。

さて、スタート地点にちょっとした小屋があって、模型や写真などで説明がされている。

電気が中から点いているプレートなので、写真にするとちょっと見づらいかな?(写真↑)今の私たちの生活もそうだけど、以前町があった場所に何世代も住んでいるよね。このトロイもそうで、どんどん盛り上がって小山のようになったのが1870年頃の遺跡。そこを掘っていってみると第9市までの現在に至る。実際最初に発掘したシュリーマンという人は、財宝目当てだったらしく闇雲に掘り進めた素人だった。だから一気に崩されちゃったりしてしまった。「遺跡」という認識ではなかったということ?

まずスタートするときにテントが見える。現在も発掘作業は続き、崩れやすい赤土のあたりにテントが張られている。(写真左)このテントは掘り進める前のただの丘だった頃の高さを再現しているという。あの高さまで土で埋もれていたっつーことだな。外壁はなかなか完成度の高い石組みだ。チラッとペルーのことを思い出す。インカの石組みの精密度とは明らかに違うけど、これもたいしたもんだ。
トロイは昔海岸線がとても近かった。ほんの目と鼻の先まであったのだ。だから土を掘ると貝殻が見つかる。(写真左)日本だったら「○○貝塚」とかコレだけで名前がつくだろうなぁ。
建物の天井部分の装飾だと思われる。
右端にサインと思われるマークが入っている。
丘から海の方角を眺めるとこの写真で地平線の辺りに海が見える。現在はそこまで海岸線が遠くなっている。
世界遺産となってはいるものの、そこここに遺跡の一部が転がっている




テントの下まで来た。テントの下で監視をするのか、一人の男性がいた。けっこう若い。赤土のところは日干し煉瓦や、土にわらを練りこんだもので固定している住居の壁跡だ。そこにはお茶のセットがあって…(発掘作業の人が飲むのかな)ジャンさんがなにやら挨拶したら(我がガイド氏は誰とでも気軽に話をするタイプなのだな)お茶を出してくれた。あ、そういや彼はイスタンブール大学の大学院で考古学を専攻していた。だからとっても詳しくてついついジックリ聞いてしまう。けど、同時に…寒いときはその長い説明が・・・・ちょっとつらかったりして。
♪〜( ̄ε ̄;)寒かったので半分見たあたりのここでいただきチャイはなんとも言えず暖まる。(写真右)ふと見ると足元に灰皿が…ってこれは遺跡の石じゃないのか?と思わずつっこみそうになった。まぁ、それはいいとして・・・。この係りの男性は父親の代からこのトロイの遺跡で働いてきたらしい。お茶のお礼に何もあげるものが無く、ガムを渡して去ってきた・・・。

あまりわかりづらいトロイの遺跡なんだけど、こういう「第何番目の市です」という表示と図解があるととてもよくわかる場所もある。その層によって作られている材料も違うのがよくわかる。(写真左)前回の旅行の時と違うのがこの「木道」だろう。途中からはこのようなところを歩く。(写真右)

やっと来た。これがホメロスの書いた叙事詩の中で「木馬を城内に運び入れた坂」という道だ。確かに城内に馬車などを乗り入れるために作られた坂なのだけど、実際にこの坂道が作られたのはかなり上の層(後の時代)なので、まったく創り上げられた話だ。だけどさぁ、なんだかロマンがあるじゃないかぁ〜。実際この場所に立ったらちょっと想像しちゃうさ。
出口方向に向かうと劇場の跡がある。ギリシア文字がキレイに彫られている。向かい側にはハマム跡などもある。
3:30  ここまで約1時間だ。もう終わりである。やったー、私はリベンジ達成だ!下痢にもならず(しつこい?)見終わった!なんだかとってもスッキリしたのであった〜。

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