空からの贈り物ペルー・メキシコ2003年9月
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*体調メモ* 頭痛・嘔吐 なんとか大丈夫だけど朝食べたものを戻してしまっていた。

夜中にちょくちょく目が覚めた。そのつど「お、私生きてるわ」と思いながら深呼吸をする。
なんでこんな苦労しているんだろうとも思うけど、だんだん馴染んでいくことを祈ってでも見たいものがたくさんあった。
さて、8時。
昨日の市場の後に残してしまった12角の石を見に行くことで5日目がスタートした。

12角の石
細い路地の脇の土台にそれはあった。確かに12角だ。
ガイド氏はこの石をかなりオマケのように言っていた理由がわかった気がした。なぜなら、オリャイタイタンボ、マチュピチュと見進めてくると、この石は確かに12角で大した道具もないままによく出来たなぁ、とは思ってもこれが一番すごいとかそんな風には感じなくなってきていた。


私たち家族はガイドブックを見て、この石を見ないで帰れないように思っていたけど、万が一見る時間が無くてもいいかもしれない。これ以上に細かい作業をして組み立てた岩をここに至るまでに何個も見てきたからだ。ん、でも見るに越したことはない…わざわざ寄ってもらって良かった〜。この12角の石はもしも観光コースに無くてもアルマス広場周辺に宿泊したら簡単に見ることが出来るだろう。

ピキリャクタ遺跡

14時過ぎにここに到着したころ、私の調子は最悪だった。
遺跡に着いて車から降りてみた。「高山病で見学をパスした人もいる」なんて中には入りたくないという変な意地があった。だけど、根性で車を降りたものの、遺跡の最初の階段さえ踏み込めない。まいった・・・。ここまで自分がへばっているとは思わず、驚いた。
それと同時に他の人に迷惑掛けたくないと思った。ここで具合悪くなってもなぁ…。車に引き返して、日本語がわからないドライバーさんにジェスチャーで訴えた。「く・・・車に乗せてくれぇ…」それまでもすでに横になって車に乗っていたのでドライバーさんはすぐ理解してくれた。私はまたも横になり両親の観光終了を待った。「ふぅ、ちょっと眠れる…」
ところが、ところがである。意外にもみんなが早めに戻ってきやがったぜ(T_T)どうやら父が下痢したらしい。ハハハハ、さっきまで私に「高山病〜」と冷やかしていた罰が当たったのさ。と思っていたら私もお腹がいたい。ガイド氏は速攻で車を走らせ、遺跡管理センターのようなところに連れてってくれた。車の揺れが、恐ろしいほど私の、また私の父の腸を刺激する…。すっきりするとホーーーーーっとした。何が悪かったんだろう…下痢するなんて…。しかし、その後の私は復活の一途をたどっていったのだ。
やはり高山病は(私の場合は)夕方にはケロっとするらしいわ。

ラクチ遺跡

昼までもうすぐ、11時頃ラクチに到着。湖(池?)があった。


クスコから100kmほど走るとまたインカ文明の遺跡のひとつであるラクチがある。欧米人の観光客が団体バスで来ていた。中心に寺院があり、周囲に住居跡やたくさんのサイロの跡などがあるんだけど、なんだかあまり観光地化されてないかんじ。穴場っぽい?

この遺跡が面白いと思ったのは、土台はインカの文明っぽく精巧な石組なんだけど、その上部分が日干し煉瓦を積上げている所。
壁は高さどのくらいだろうか…。窓らしきものもあり、一番上には現代に作られた小さな屋根がある。この屋根は上からの雨で日干し煉瓦が崩れないようにしているらしい。

この壁の両側に石の土台が並んでいるのがわかるかな?そこにはまた柱があって、実はこの壁は部屋の真ん中の壁であり、もっと広い建物だったようだ。穀物などの倉庫だったかも、と…。デカイなぁ〜
私はまだ頭痛していたのでゆっくりゆっくりみんなに着いていっていた。けど、どうにも息が辛くてペースに合わせることが出来ない。結局奥までは行かないで座ったりしながら写真をとっていた.・・。情けなーい(T_T)遺跡を出ると(写真の建物の左側の男性が3人立っているところが遺跡への出入り口)。やっぱり物売りが店を開いていた。まぁ、どこも似たような商品なのでチラチラっと見てトイレに行く。(トイレは写真の建物の右側の方にある)

午後12:00頃、ラクチを出発。



高地の温泉
30分ほど走るとガイド氏が「温泉ですよ〜」と教えてくれる。私は身体を起こすと(って…また眠ってたんです)遠くに建物が見える。「一番高い(標高が)ところにある温泉ですよ」というので、温泉好きとしては興味津々(^^)
でも、時間の都合により入っていくことが出来なかった。残念。なんでも温泉自体は50度以上あるらしく、入る人のほとんどが地元の人。観光客でも入れないことは無いらしいけど・・。

この辺に来ると景色が素晴らしい。リャマとアルパカの放牧地を見かけた。牛追いならぬ「リャマ追い」の姿は見えなかった。すごい車内で感動してつい写真を撮っていた。なんとなく頭が重くなってきて、「かなりの高地なんだろう」というのは身体で感じてきていた。
ラ・ラヤ峠 4,335m地点到達!
もうこの頃はフラフラ。何しろ舗装の良くない道路を疾走してきたわけで、車の振動たるや半端じゃない!そして、それはこんなこんな高地であり・・・。たしか高山病は「頭を振らない」なんて注意事項があったはずじゃないか??自分じゃ振ってない。絶対。私の頭は車によってシェイクされまくっていたのだ。

この写真で看板を指差して記念撮影をしているけど実は笑ってない。笑えないんだ。もうボーーーーっとして。

ここに来るのをどんなに心待ちにしていたことか!そして出発前の旅行計画中にはこの一点を通過することにものすごい不安を覚えたものだ。チチカカ湖はやめようか?なんて案も出た。ああ、ココが最高地点ということは後は下るだけ。頑張ろうッッ!まだ生きているらしい(^^;)


素晴らしい景色に払ったお金・・・なのか?

ここで私はとんでもない買い物をした。それはもう「高山病」を言い訳にするしかないバカな買い物。
ここでも強風の中売り子さんたちがいた。品物に布をかけて保護していた。
ひとり近づいてきた売り子さんが手にしていた手袋がとてもかわいいアルパカの手編み。私はガイド氏に「手編みかどうか」と「この模様と同じのが欲しい」ということだけを通訳してもらい、値段交渉を始めた。
その手袋は先日クスコ郊外で買ったものと似ていて、友達に4足買おうと思っていた。前回買ったのは3ドル。今回少し高い4ドルだと言うので「4足買うから12ドルにして」といった。
要は3ドルにしたかった。粘った挙句、おばちゃんにOKをもらう。「いやぁ、ありがとありがと」とふらふらとしながら価格交渉成立!と思っていた。だけど、私は20ドル払った。おばちゃんは何も言わないでニコニコと手袋を渡してくれたので私は受け取って車に乗り込み、価格交渉できて満足していたのだ。
しばらく車が走って何か腑に落ちない。「アレ?私20ドル払っちゃった」。なんと一足5ドルで買ってしまったのである。言い訳するようだけど、私の思考能力は高山病のフラフラにやられちまったらしい。12ドルがいつの間にか頭の中で20ドルになり、払うときにはもう一足いくらなんだかわかんなくなってたんだ…。そりゃあおばちゃんがニコニコとしていたわけだ。言った値段より高く買ってくれたんだからなぁ。もうしばらくはみんなに笑われるし、情けなくなっちゃったけどあの素晴らしい景色に払ったお金だと思えば…(T_T)…やっぱりくやしい。それよりさ、今後行った旅行者に「一足5ドルです」というおばちゃんの姿が目に浮かぶと私いけないことしちゃったかなぁ・・・なんて思う出来事でした〜

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