
黒いドア |
基本的には階段なのだ。
展望台への階段の入り口を見つけた。というよりも人々は吸い込まれるようにその入り口へ向かうのですぐ気づくことが出来た。で、そこには窓口があって、女性が座っていた。
「この女性に言わなくては流れに沿って階段になってしまう・・・」と思い意を決して話しかけたのだ〜(書いたものを見せた、とも言う(^_^))「すみません・・・私はどうしてもこの上に上りたいのです。しかし腰痛を持っていて辛いのでエレベーターに乗せてください」するとその女性は「ウフフフフン」と笑みを浮かべ言った。「ココを出て左にお行きなさい。そこに黒いドアがあるわ。私が連絡しておいてあげるから。ホラ、行って」みたいなことを言ってくれたのだ。なんだか「そんなに必死になって頼まなくたっていいわよ」とまで言われたようなくらい呆気なかったのです。
で、歩いていくとありました「黒いドア」。看板も何も無く、取っ手も無いドア。ちょっとの間「ここかなぁ」と立ち止まったとき、そのドアは「スイ〜」と開いた。中から制服姿のかる〜く厳つい感じのおじさんが出てきてトランシーバーを持っている。そして「君たちかい?」のような声をかけてきた。「ハイッ」と私たちは促されるまま黒いドアに入って行ったのだ。
すると、中は意外に広い。ほの暗い室内を見回すと壁のボタンでようやくこれがエレベーターだと納得した。ほどなく箱は動き始め、私たちはいつものエレベーターで思わずやってしまうように、ふと上を見上げたんです。すると真四角じゃない扇形のような箱の天井はガラス張りで、見ると筒の中はライトアップされているじゃないか・・!超高速エレベーターはヒュンヒュンと駆け上り、最上階まで到着したのだった。嬉しかった。でもね、皆さん。ここは基本的には階段で上ったほうがいいと思う。ほとんどの健康体の人は階段で上ってくる中でこの箱を利用するのはなんとも申し訳なかった。。。仕方がないと割り切っても、なんとなく・・・ね。 |